ふりかけ団地だより

夜のふりかけ団地。明かりのついた窓から、たまに声がする。 みんなおいで。ここへ。 ひとりできてもひとりじゃない。

想い出の俳句を3分で感動的な曲に

国立リハビリテーションセンターにいた時のこと。

目の見えないおじいさんと知り合った。
私は視覚の友人3人とバントをほんの少しの間やった関係でちょっとおじいさんと話す機会があったのだ。
実は何を話したかも覚えていない。なんか調子よく、「おじいさん、お元気ですか。大変ですね。がんばって」とかなんとかいったのかもしれない。

視覚の友人の一人が教えてくれたが、そのおじいさんは、何かと不器用だったので、針灸クラスで入所者に疎まれていじめられているということだった。

そのおじいさんが私に会いたいと言っていると、生活指導教員から伝えられた。私は身体障害のクラスにいるので場所が離れているからだ。

「なんて言ってるんですか?」

「え~~っとね、その、おかね…そう、お金をあげたいって。」
「え~~!!!!」
お金をもらえる理由は全く分からなかったが、妙にハイテンション気味によろめきつつ、指定された図書室に向かった。

おじいさんはちょこんと座って私を待っていた。
「あの…、こんにちは。」
「やあ。君かね。大丈夫?」
「え?何がですか?」
「いや。いじめられていないかと思ってね。」
おじいさんは、封筒からシートみたいなものを何枚も取り出した。ずっとコレクションしてきた珍しそうなアートなテレフォンカードが沢山入っていた。
「これを差し上げたくて。」

お金ではなく、ずっと集めてきたテレフォンカードをあげたいという。本当に今となっては申し訳ないとしか言えないが、私が何を言っておじいさんを喜ばせたのか全く分からないのだった。

そしておじいさんは今度は一枚の色紙を取り出した。

そしてその色紙の言葉の一つ一つを丁寧に説明してくれた。とても暖かい私への応援歌だった。
”きばれよ”ではなく”ちばりよ”が音としていいことも教えてくれた。

「いじめられないようにして、元気に頑張ってね。」


それを最後におじいさんには会っていない。その後おじいさんは奥さんに付き添われて学校をやめていったそうだ。思い出すとなんだか胸がぎゅっとする。


その俳句をAIに読ませて、俳句の意味も伝えずで2番と3番をつくってもらい、SUMOというアプリ用のプロンプトを書いてもらって3分で一曲の曲に仕上げた。(実は2曲同時に作って選ばせてもくれる。やり直したら延々作られる。)

誰に聞かせても、普通に感動してくれる。

どうなっているんだろうと思う。

https://suno.com/song/c0f08a6e-9c34-4a57-84dc-d69ee2aa10f2

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