ふりかけ団地だより

夜のふりかけ団地。明かりのついた窓から、たまに声がする。 みんなおいで。ここへ。 ひとりできてもひとりじゃない。

インプロ(即興)を求めてチラシ回り。(その4)神田「楽道庵」亞弥夏のスペシャルワークショップ

ふりかけ団地本宴まであと2日。今日はfacebookで見つけた、なぜか即興ばかりやっているスペース「楽道庵」で夏のスペシャルワークショップがあるというので行ってみた。これに関してはチラシを配る気の重さはなく、フットワークが軽い。

月曜「楽道庵」夏のスペシャルワークショップ(FBページ) https://www.facebook.com/rakudouan.lob

その前に団地の集会所で、ずっとボランティア演奏を続けていて、私もお誘いいただいてお世話になってきた95歳のK先生と同じ民謡グループのOさんに、(流れで)チラシを見せることになった。

Oさんは、「こういった世界はよくわからないわ。」と言った。K先生は「立派な人たちが集まるということだね。(自分は実はプロよりうまい)と書いてある。」と仰った。あ、やはりチラシの裏の文言はブラックジョークじゃ通じなかったと思い、慌てて回収して逃げて来た。

長いことボランティアを頑張ってきた方々を、なんだか馬鹿にするような文言ととられたかなあ。と落ち込んだ。

いつものようにネガティブな気持ちで初めての「楽道庵」に向かった。この間まで引きこもっていたのに、いきなり今日メール連絡して踊りを踊りに行く。どんな人がいるかもわからない。

開始15分前、見逃しかねない狭いスペース「楽道庵」はあった。
段差に乗り入れると、車椅子を置くスペースもない1F入口に、急角度で手すりもない階段がいきなりある。人を呼んでもらって車椅子を引きずり入れてもらい、お尻で登る。

憑り疲れたような自分だった。どこにいても居心地が悪く、何をやっても罪悪感にさいなまれ、人の手を借りても借りなくても何かしら後悔し、身体の皮膚と首筋が、すべて居心地の悪さに痛みをもよおす私が、人の目も気にならず、呼びかける声に返す暇ももどかしいように、「大丈夫です。上がれます。車椅子って連絡しなくてすみません。」と言いながらさっさとお尻で急階段を上っていく。ワクワクじゃない。ただ、身体が「早く、早く」と言っているので無心でついて行っているという感じ。

亞弥さんにご挨拶する。座って始まるのを待つ。

ワークショップが始まり、皆で会場を感じて動き回ることから始まった。民家の上にあるこの不思議なスペースには突き抜けた天井に梁が縦横に渡され、そこに照明が一列になり特別な静寂を醸し出している。ここで息を吸い、吐きだし、虚空を探る。

ひとりひとりが3回ずつ踊って音楽が変わったら交代で踊りだす。踊りに取りつかれた人たちだとわかった。目が泳いだり、手の先足の先がぶらぶらしているような人はいない。皆そこに存在し、中から突き動かされているのがわかる。

自分の番を待ちながら、やる気がうせたり、ここにいられなかったりしたらどうしようという心配がちょっとかすめるが、自分の番になったら勝手に動き出すのはわかっていた。

そして、自分に注目が集まった途端、歌い、叫び、笑い、はいずりながら手足を突き上げる。エネルギー全開だ。ここにる途中、自己否定の声に返した叫びが聞こえる。「なんでもいいよ。踊らせてよ。踊って喜びたいからここにきたんだ。」

終わって、皆で自己紹介となり、私は目的の「ふりかけ団地(たまに声がする)」のチラシを配る。「面白そう。興味あります!」という奇跡的な声もあった。私の踊りを亞弥 さんが「ジェルソミーナ」(フランス映画「道」の大道芸人)みたいだといってくれた。

中の1人の女性の感想「私は14年踊っていなかったんですけど、今日来て踊ってみたらとても楽しい。これが、私に本当に必要だと思いました。これからも踊ろうと思います。」私も大きく頷いた。好きなことは十人十色。そしてここには仲間がいると思った。

「ブログに載せたいので、写真を撮っていただけますか。」と言ってみんなで記念撮影をした。

亞弥さん、皆さん、踊らせてもらって有難う。仲間に入れてくれてありがとう


亞弥さん公式HP
https://www.aya-butoh.com/

コメント

コメントを書く